お葬式のマナー②
お通夜や告別式で必ず必要なのが数珠です。
数珠はもともと念仏やお題目を何回唱えたかを数えるために用いられたもので、珠の材料として用いられているのは菩提樹の実や水晶だけでなく、真珠や珊瑚、鉄や赤銅などがあります。房の付いた親珠を中心に、多数の小さな珠をひとつの輪につないだものが一般的ですが、種類は宗派によって違いがあり、現在では約七十種類ほどもあるようです。
皆さんは数珠の数に意味があることはご存じですか?もともと数珠の数は人間の煩悩の数を表しているんです。ですので、通常は百八が基本となっています。ただ、五十四、四十二、三十六、二十七、二十一、十八など数珠の数が百八ないものも数多くあります。このように元々数珠は仏教的には「煩悩を消滅し、仏の功徳が得られますように」という願いを込めて手にするという考えのもとで用いられました。
ちなみに数珠には珠の大きさによって男性用数珠と女性用数珠に分けられており、弾性は大きい珠の数珠を、女性は小さい球の数珠を使用するのが一般的とされています。また数珠には略式数珠(りゃくしきじゅず)と本式数珠(ほんしきじゅず)二2種類の形があります。
●略式数珠
宗派を問わず全ての宗派に使用できます。
●本式数珠
各宗派毎に決められた形式があり、その宗派のみで使用します。
数珠の房の形状もいくつか種類があります。代表的な房は「頭付房」、「梵天房」、「紐房」がありますが、略式数珠の場合は房の種類による宗派の決まりはありません。