懐石料理のテーブルマナー
実際の懐石料理では飯・吸い物・向付・煮物椀・焼き物・強肴・箸洗・八寸・湯桶・香の物・菓子という順序があります。作法やマナーを知っておくときれいに食べることができて、周りにも良い印象を与えます。
亭主が正客の膳を運び出します。正客の前に座って、膳を差し出します。正客はひと膝分前に出て、両手で膳を受け取ります。
正客は膳を持ったまま一礼します。亭主も一礼するので、正客は膳を膝の前に置きます。正客はひと膝分後ろに下がり、次客に「お先に」と挨拶して膳を取り込みます。
次客以下も同様にして膳を受け取ります。亭主が末客まで膳を運ぶと「どうぞ箸をお取り上げください」と挨拶し、ふすまを閉めます。
一同「お相伴(しょうばん)致します」と互いに礼を交わします。ご飯と吸い物の蓋を同時に取ります。ご飯茶碗の蓋の上に吸い物の椀の蓋を伏せて重ね、膳の右手前に置きます。
ご飯の器を両手に取り、左手に持ちます。右手で箸を取り上げ、左手指で支えて持ち直します。
ご飯を一口いただきます。ご飯と吸い物を交互にいただき、ご飯は一口分残します。吸い物の具と汁も交互にいただきます。吸い物は飲みきって、中を懐紙で軽くぬぐい、吸い物の椀の蓋をします。